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排水処理用語

排水処理用語

凝集剤

凝集とは

 水処理において凝集といった場合、汚濁の元となる水中の浮遊物質を集めてかたまりにする工程をいいます。文字通り、散らばっていたものを集めて一箇所に凝り固まらせるイメージです。

 水処理の基本となるのは固液分離(汚染物質と水を分離させること)ですが、一回の処理工程で両者が完全に分離されることはまずありません。もちろん水との比重差の大きい物質は沈んだり、浮かんだりしますので比較的簡単に分離できますが、比重差の小さい、または微小なものは分離されないまま浮遊物質として長時間にわたり水中を漂うことになります。

 そうした浮遊物質を取り除くために行うのが凝集処理です。
 目に見えない微小な浮遊物でも凝集させることでより大きな物質にしてやれば、沈降・浮上・濾過、いずれにせよ扱いやすくなり、取り除くのが容易になります。
 また、そのために使用される薬剤を総称して凝集剤と呼んでいます。

どうやって凝集させるのですか?

凝集原理図

 簡単にいえば磁石の原理です。鉄くずの中に磁石を置くと周りに鉄くずが吸い寄せられる現象と同じです。磁石の原理でもって水中の浮遊物が互いに吸い寄せられ、大きな塊になるのです。

 そもそも浮遊物質がなぜ互いに分離したままフラフラ漂っているのかといえば、浮遊物質のもとになる微細粒子がマイナスに帯電しているからです。その意味で浮遊物質はマイナスの磁極をもつ磁石だと言えます。
 ご存知のようにマイナスはマイナス同士反発し合います。そのため浮遊物質はたとえ近づいたとしてもすぐに離れてしまい、互いにくっつくことは決してありません。
 しかし、そこにプラスの電荷を持つ物質を入れたらどうでしょうか?それらが間を取り持つ形で、今度は浮遊物質同士、互いに引き合うことになります。これが凝集の基本原理です。

具体的にはどんな処理方法がありますか?

 凝集処理は2つの工程(反応)に分かれます。

1. 凝結反応

 マイナス荷電をもつ微細粒子(浮遊物質)にプラス荷電をもつ凝集剤を投与することで微細粒子同士を凝集させます。ここでできた塊を基礎フロックと呼びます。微細粒子のままでは肉眼ではたんなる水の汚れとしか認識できませんが、基礎フロックになると肉眼でもなんとか判別できる程度の大きさになります。

2. 凝集反応

 基礎フロックをさらに成長させ、より大きな塊にするのが凝集反応です。フロックは沈降分離させるにも浮上分離させるにも大きいほど扱いやすくなります。そこでここでは基礎フロック同士を結びつけて、より大きな塊に成長させます。ここでできた塊を粗大フロックといいます。大きさは1〜3mm程度でこの段階になると肉眼でもはっきり識別できるようになります。

凝集剤の種類

 現在、凝集剤と呼ばれるものにはさまざまな種類がありますが、通常は無機系凝集剤有機ポリマー系凝集剤(高分子凝集剤)のふたつに分類されます。

無機系凝集剤

 有名なものは硫酸バンド(アルミニウム)です。他にも硫酸第一鉄、塩化第二鉄等、鉄塩やアルミ塩などがあります。

有機ポリマー系凝集剤

 アニオン系、カチオン系、ノニオン系の3種類に大別されます。これらはイオン(電荷)のタイプによる分類でもあり、それぞれアニオン系はマイナス電荷、カチオン系はプラス電荷、ノニオン系は非電荷に対応しています。またそれらは「イオン強度」「分子量」「粘度」などによってさらに細かくタイプ分けされています。

 これらの組合せは無限大といっていいほどで、その中から現場にとって最適な凝集剤と最適な量を導き出すのは容易ではありません。現状、それができるのはかなりの専門知識と経験をもつ一部のエンジニアにかぎられています。

 なお通常、無機系凝集剤は凝結反応に、有機ポリマー系凝集剤は凝集反応に用いられます。そのため無機系凝集剤は凝結剤と呼ばれることもあります。

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